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長崎ゆかりの素敵なご夫婦をご紹介

荒瀬 健一・めぐみご夫妻

「伸び伸び、楽しく」
荒瀬 健一・めぐみご夫妻 会社員・雑貨店主(西海市)

■波穏やかな大村湾沿い

 2018年5月末、波穏やかな大村湾に面した自宅の庭先に小さな雑貨店を開いた。雑貨店の横には子どもが遊べる滑り台や大きな土管トンネルなどがある。店の屋上には「展望デッキ」も。健一さんとめぐみさんは3人の子どもと暮らし、隣の実家には健一さんの両親が住む。

 二人が知り合ったのは、健一さん25歳、めぐみさん24歳の頃。諫早市内で、健一さんは車のディーラーに勤め、めぐみさんは菓子店で働いていた。健一さんの会社にめぐみさんが車を求めに来て、応対したのが健一さん。「契約後、部品について問い合わせたら、彼が部品店に一緒について行ってくれたんです」とめぐみさん。

 それからデートを重ね、3年後に結婚した。プロポーズの言葉は?の問いに、めぐみさんは「特になかったんですよ」と笑う。互いに「やがて結婚するんだろうな」とごく自然に思っていた。「優しいところに引かれました。それに、一緒に過ごしていて居心地がいいんです」と口を揃える。

 

 ■子どもの入学機に移住

 交際から数えて15年、必ずしも順風満帆だったわけではない。めぐみさんにとって大きな決断だったのは、4年前、ふるさと諫早を離れて健一さんの実家がある西彼町へ移住したこと。「諫早を離れたくない」という気持ちは強かったが、決断の最大の理由は「自然豊かな所で子どもを伸び伸び育てたい」という思いだった。

 「こちらへ来てよかった」とめぐみさん。友達もでき、西海橋わきの公園で開かれる「西海プレイス」というイベントにも実行委員の一人として参加している。もちろん、子どもたちは家の周りなどで生き生きと遊び回り、笑顔が絶えない。

 現在、健一さんは諫早市内の保険会社に勤めるが、めぐみさんの雑貨店開店のためには休み返上で汗をかいた。店の内装や周りの遊具、小屋などの整備に日曜大工の腕を振ったのだ。健一さんの両親も子どもの面倒をよく見てくれるので、助かっている。

 

■手作りした皮の小物類

 雑貨店には皮の小物や海外の文房具などを並べており、特にめぐみさんの自慢は自分で手作りした皮の小物類。独学で習得したと言うが、シンプルさと機能性の中にも独特の味わいが漂う。「使いこなせば使いこなすほど、いい個性が出てくると思います」とめぐみさん。

 二人は大村湾沿いのこの地域を、「みんなせかせかしていない。野菜や花を分け合ったりして、楽しく暮らしている。ホタルが舞い、星もきれい。お金をかけるだけが幸せではないことを教えてくれる」と言う。

 健一さんの好きな言葉は「人生 暇つぶし」。「無理することなく、マイペースで。仕事も基本的に楽しくやりたい」。めぐみさんも「のんびり、楽しく」と、モットーを語ってくれた。

 「背伸びせず、楽しみながら、地道に」という二人の姿勢が表れているのが、雑貨店の屋号だろう。「litle by little」。そして、Eメールアドレスは「健一とめぐみが互いに助け合って」の意味になっている。 「これからどんな家庭にしていきたい?」の問いに、めぐみさんは「今と変わらず、笑顔の絶えない家庭に」、健一さんは「彼女と同じ。自分たち親が楽しくやっているからこそ、子どもたちも楽しく過ごしていけるのでは」と答える。インタビューの間、雑貨店横の広場で3人の子どもたちが歓声を上げながら遊び回っていた。 

 

2018年7月 Vol.160「よろしく先輩153」

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