林拓生・はなえご夫妻

「夕陽の彼方からの贈り物」

林 拓生・はなえご夫妻

de_01 平戸の海を見下ろす江迎の山中。夕陽百選の一つですから風光明媚なのはもとより空気も清々しく空も広い。聞こえているのは風にそよぐ木々のざわめきと無数の鳥の囀り、そして豚の鳴き声。目を閉じていると、身体が自然界に溶けていくのが解るような気がします・・・。

 

 

 

 

 

 

拓生さんは大村生まれ、はなえさんは広島県・福山出身だそうですが、江迎で生活をしている経緯は。
「僕の父が脱サラをして、自然を求めてここに移り住んだんですが、僕が大学を卒業する時に亡くなりまして、それで就職をせずここを引き継ぐことにしたんです」端正な面持ちで拓生さん。
「主人とは大学で知り合ったんですけど、私はそのまま全国チェーンのホテルに就職して淡路島にいきました」と、はなえさん。
「或る時、彼女が友人とここに遊びに来て・・・」
「友達が、私の自然好きなのを知ってましたから誘われたんです」

それで改めて恋に陥ったんですね。
「私は特別な感情はありませんでした。それから三年くらい経って、絵本を彼に送ったんです。“いのちをいただく”って、牛の食肉解体する人の話だったから彼に読んで欲しくって」はなえさんは微笑みます。
それから彼女が何度か会いに来てくれて・・・、そこからですね付き合いが始まったのは
毎晩電話で話して、ね」二人は視線を交わします。」二人は視線を交わします。

 

 

de_02ところで拓生さんは養豚とは無縁な大学や環境だったようですが、どうやって始めたんですか。
「見よう見まねと言いますか、全て独学で」
はなえさんも素人ですよね。不安はありませんでしたか。
「私は自然が好きですから少しも抵抗はありませんでしたし、今も楽しく過ごしています」

“家畜福祉”という言葉があるそうです。まったく自然のままに育てるのだそうで、檻に入れたり分娩を手伝ったりもしないのだとか。その方が動物もストレスがなく良いとのこと。江迎は環境もいいし豚にも最高の場所ですね。
ところで拓生さんの御父さんが江迎を選んだのは何故なんですか。
「見晴らしがいいし、夕陽が綺麗ですからね」二人は改めて風景に目を泳がせます。
今の二人の生活は夕陽の、いえ、亡きお父さんからのプレゼントなんでしょうね。

 

 

 

 

 

 

2014年9月vol.118 「よろしく先輩111」