酒井健作・美和子ご夫妻

「どすこい、どす恋」

酒井 健作・美和子ご夫妻 桐山親方(元・小結 黒瀬川)

de_03 「大相撲あるある」という本の中に力士の皆さんの面白いエピソードが載っています。例えば足の裏のヒビ割れはアロンアルファで補修するとか、椅子が小さ過ぎるのでデート・コースに映画館はない、サスペンションを損傷しかねないからタクシーがなかなか停まってくれないとか。さすが豪快ですね。

 

 

 

 

 

 

二人が知り合った経緯はなんですか。
「共通の知人からの紹介です」健作さんは物静かに話します。「けど正しくは見合い恋愛です」
人目惚れしたんですね。
「ええ。会った時から結婚したかったですよ。事実、半年後には結婚しましたから」これまた冷静に応えます。
美和子さんはどんな印象を持ちましたか。
「とにかく優しくて、でもユーモアのある人でした」
少しはにかみながら健作さんの横顔を見つめます。
それは現役時代だったんですか。
「いや、引退直後です。一本気な男だから家庭生活と相撲の両立は不可能でしたからね」と健作さん。

これまでの結婚生活を振り返ってどうでしたか。
「彼女には迷惑や心配ばかり掛けて来ましたよ」
「そんなこと無いですけど、でも行き成り多くの若いお弟子さんを預かることになって大変でしたけどね」美和子さんは懐かしむように話します。
「夜中に警察から電話があったりして、何かと思ったら弟子が部屋を逃げ出していて保護されていたとか、あるいは行方が分らず捜し回ったりとか・・・」健作さんも同じ様な目で話します。
それでは現在も大変なんでしょうね。
「今は部屋を解散して朝日山部屋の部屋付き親方の立場ですから、昔とは違って楽になりました」
「そうね。少しは自由な時間も増えたわね」
美和子さんは改めて過去を振り返るように微笑みます。
「これからは出来るだけ時間を取って、二人で楽しく過ごして行きたいものです」健作さんは自分に言い聞かせるように続けました。そして「生まれ変わってもこの人と結婚したいものです」と、きっぱり言い切ります。

 

 

de_04黒瀬川関といえば“左四つ、寄り”が得意な力士さんでしたが、こうして話を聞いてみますと、人生や結婚に関しては“待ったなしの電車道”なんですね。幕内時代には輪島、三重の海といった強者から三つの金星を挙げた健作さん。引退直後には素早く美和子さんという大金星を射止めていたんですね。今日は本当に“ごっつあん”でした。

 

 

 

 

 

 

 

2014年12月vol.119 「よろしく先輩112」