福﨑 明人・正美ご夫妻

「蜜蜂とタンポポ」

福﨑 明人・正美ご夫妻 大村市在住

yoroshiku_11.fw春の花に色付き始めた野原を舞う、蜜蜂。
彼等は、毎秒250回の羽ばたきで飛び回り、時にはホバーリング(空中静止)をしますが、学問的には詳しいメカニズムは未だに解明されていないのだそうです。この可愛い生き物によく似た乗り物が、ご存知ヘリコプター。

 

 

 

 

 

明人さんは海上自衛官で、対潜ヘリコプターのソーナー(音響測深)が専門。仕事がら、プライベートでも颯爽とした方なのでしょうね。

 

「とんでもありません。少しもハッキリしない性格なんですよ」奥さんの正美さんは言下に否定する。
二人が知り合ったのは、正美さんの知人を通じて始まったグループ交際だったとか。
プロポーズは、どこでどんな風に?
「さあ・・・、 どうだったか。忘れました」と、明人さんは照れくさそう。
「待っていられませんので、私の方から、結婚の意思があるかどうか確認したんですよ」正美さんが呆れたように応える。
新婚当時、正美さんの好きなオペラ鑑賞に行くと、明人さんは隣でうとうとしていたし、今でも、明人さんの好きな温泉に行けば、正美さんはさっさと上 がってしまうのだそうで。
でも、夫婦って性格がまったく正反対だからいいことも多いんですね」と、柔らかな笑顔で付け足す。

 

ところで、ご主人はお若く見えますが、定年間近だそうですね。
「あと2、3年です」
自衛官は、部隊の精強性を維持するため、若年定年制がとられ、五十代半ばで辞めることになるのだ そうだ。
一方、正美さんは四年前からインナーウェアーの販売代理店を始めた。
「それまでは専業主婦でしたが、今からはどんどん飛び回ります。有り難いことに、主人が転勤族でし たから、私もあちこちに友達ができましたしね」
なるほど、二人は人生のターニングポイントも擦れ違うんですね。羽を休めようとする蜜蜂の明人さんと、タンポポの冠毛を持つ花実のように風に舞って行こうとする正美さん。

 

 

 

yoroshiku_11._02.fwでもね、皆さん。ご主人の名誉のためにお話し
しておきますが、帰り際に明人さんが密かに教
えてく れたんです。
「私はソーナーの専門家ですからね、彼女の
心の中はお見通しなんですよ」って。
やはり、二人は本当に似合いの夫婦なんですね。

 

 

*ソーナー…一般的にはソナーですが海上自衛隊ではソーナーと呼ぶようです

 

 

 

2006年4月vol.18 「よろしく先輩11」