綾部博之・奈々美ご夫妻

「恋愛成長期」

綾部博之・奈々美ご夫妻

DSC_2791 954年(昭和29年)から1973年(昭和48年)は日本の高度経済成長期。その景気の上昇に合わせて喫茶店が雨後の竹の子みたいに増えた時代でもあります。個人経営が殆どで、レコードの高い時代でしたから、店主のコレクションを頼って音楽を楽しむ若者で賑わったりしたものです。

 

 

 

 

 

 

二人の出会いを教えて下さい。
「私が全寮制の警察学校へ入校していた頃に、行きつけの喫茶店に奈々ちゃんがいましてね」
「母の仕事関係で数か月アルバイトをしてたんですが、その時にね」
「私が一時帰宅を終えて寮に戻る前、仲間と待ち合わせて一緒に帰っていたんです」
「夕方六時頃から九時くらいまでかしらね」
二人は懐かしそうに見つめ合い笑います。
二人だけで付き合い始めたのは何故ですか。
「他の仲間から、奈々ちゃんはお前に気があるらしいぞと言われましてね・・・」
「それで博ちゃんが、卒業旅行の土産をくれたんです。これが何とも酷い匂い袋で・・・、呆れて笑いましたよ」奈々美さんは豪快に笑います。

それでは水の泡ではありませんか。
「いえ。博ちゃんはシャイで気に入ってましたから嬉しかったわ。それに子供の頃から警察とか公務員に憧れてましたから、言うことなしで」奈々美さんはまた笑います。
博之さんも仄かに思いを寄せていたんですね。
「どうでしょうか。仲間に言われてから意識し始めたかもしれませんね」
二人は、あの時代に戻ったような目で見つめ合い笑います。
付き合いは順調でしたか。
「土産を渡してすぐに交際が始まったんですが、勤務して9ヶ月後に転勤が決まりまして、それで結婚を決めたんです」博之さんはどこか凛々しい笑顔を浮かべます。

 

 

img267 博之さんは警察を定年後、自動車学校長を六年勤め、今は自由の身だとか。どんな毎日なんでしようか。
「私は掃除好きでしてね」と、意外にも博之さん。「その間、邪魔だから私はウインド・ショッピングしてますよ」奈々美さんはおおらかに笑います。
部屋中が淡いピンクの花畑のように様々な小物で飾ってあります。あの時代を“心の球根”に持つ二人。いつまでも恋は成長し続けているようですね。

 

 

 

 

 

2015年4月 Vol.123「よろしく先輩116」