富永 望・絵理ご夫妻

「ナポリの陽光のように」

富永 望・絵理ご夫妻  石窯ピッツァとイタリア料理 イル・ロスパッチョ

富永 望・絵理ご夫妻

大村市坂口町でピザ中心のイタリア料理店を営んでいる。長崎自動車道・大村ICを下りて右折、黒木・鹿島方面へ向かう国道444号沿い。「実家の近くに空いた土地があったので」(望さん)3年前に開店。裏に田んぼが広がっていたことから、小さなヒキガエルを表す店名にした。

 

■鍋パーティーで隣に

6歳年下の絵理さんと知り合ったのは、開店準備に追われていたころ。長崎市内の飲食店で開かれた「鍋パーティー」で、たまたま席が隣り合わせになった。

「イカを手際よく切る人がいて、すごいなって感心したんですよ。それが彼でした」と笑う絵理さん。望さんは「よくしゃべる明るい女性だな」と思った。以降休みの日に長崎や大村でデートを重ね、2年前に入籍した。

生涯の伴侶に選んだポイントは? 望さんは「元気で明るいところ」、絵理さんは「店が必ず成功するのかは分からなかったけど、彼には生きていく力があると感じた」という。

結婚後互いに新たな発見はと問うと、「彼女は何かにこだわりだしたら、はまっていく」、「彼は結婚前と変わらない。基本的に優しい」。望さんは朝早く家を出て夜遅く帰る毎日で、休みも毎週月曜日と月1回の不定休。でも、絵理さんは「寂しくはない。すぐ目の前に住む彼のご両親がよくしてくださるし、私今編み物に凝っているんですよ」と屈託がない。長女さくらちゃん(7カ月)が被っている赤い毛糸の帽子を指して、「これも私が編んだんです」と微笑んだ。

望さんは高校を出て15年ほど大阪市内で暮らし、ピザ店で働いた。35歳になったら故郷で店を開くと決めていた。「大村にはこだわりの野菜を作っている人がいるし、町の空気感が広々している。交通の便も良い」

一方の絵理さんは長崎市内でずっと過ごしてきた。元保育士。嫁いできた大村市の住み心地を「店はある程度揃い、自然にも囲まれている。住みやすい。ごちゃごちゃしていないところがいい」と話す。

 

■「本場のピザの味を」 よろしく先輩イラスト

二人に店や家庭への思いを尋ねた。望さんは「うちの特長は、石窯でマキを使って焼き上げる本場ナポリのスタイル。長崎市内から来て下さる方も多い。今後もできるだけマルゲリータなどシンプルな味を皆さんに楽しんでいただけたら」。そして絵理さん共々「もう1人ぐらい子どもが欲しい」とも。

自らを「ここぞという時は頑固」と評する望さん、絵理さんは「おおざっぱ。よく言えばおおらか」。相手への「注文」を聞くと、「元気で笑ってくれてたらいい」(望さん)、「飲み過ぎには気を付けてね」(絵理さん)という応えが返ってきた。

取材の最後、さくらちゃんを入れて写真に収まる時、二人の笑顔がナポリの陽光を受けたように輝いて見えた。

 2015年11月 Vol.130「よろしく先輩123」