山本啓文・麻衣子ご夫妻

「夢料理」

山本 啓文・麻衣子ご夫妻 Kitchen K-bun オーナー

yoroshiku_58.fw“誰もやったことがない仕事にこそ、やり甲斐がある”真珠の養殖に生涯をかけた御木本幸吉の言葉です。天然物が殆ど取り尽くされた時代に、世界中の女性の首を輝かせてみせると豪語し、見事に成功したのですから大変な努力家なんですね。

 

 

 

 

 

啓文さんは宇和島の出身だそうですが。
「ええ。大阪に出て行ったんですが、縁あって諫早の居酒屋で働くようになりまして」
 そこで麻衣子さんと知り合ったんですね。
「彼が働いている店でアルバイトをしてる時に」
 お互いにどんな印象でしたか。
「彼女は接客上手な、さばけた女性でした」
「周りに厳しい人が多い中で、彼は優しい人でした」
 それから長崎市内に移って来たのは、どうして。
「こちらの店の店長になったものですから」
 それで、麻衣子さんも一緒について来た訳ですね。
「いいえ。私は少し前から長崎で仕事をしてました」
「そのうち、同棲するようになったんです」
 二人は顔を見合わせてほほ笑みます。
「結婚することは決めてましたから」啓文さんは補足しました。

そして、一年半後の八月に結婚。十一月に独立開業。
 慌ただしい日々だったのではありませんか。
「何から何まで大変でしたね。今もですが・・・」
「でも、毎日が楽しくて私は幸せです」
「苦労を掛けて申し訳ないけどね」と啓文さん。
「私は苦労だなんて感じたことないですよ」麻衣子さんは、啓文さんの言葉を優しく包み込むように笑顔で応えます。

これからの夢は何ですか。
「やはり、男ですから、この店で頑張ることです」
「取り敢えず、三人で毎日を楽しくね」
 三人ですか。
「五月に出産予定なんですよ。守るものが増えますし、誰かの為になると思えば頑張れるんですね」
 家庭でも啓文さんは料理に精を出すのだとか。
「宇和島の実家から味噌などを取り寄せて、新しい創作料理の試作をするんです」と笑います。

 

 

yoroshiku_58_02.fw誰も作ったことのない料理は、麻衣子さんの味
覚にも支えられているんですね。お店が女性客
に人気があるのもうなづけます。
 カウンター上では、これも実家から取り寄せ
た真珠小物の販売もしています。そう言えば、
夢を語る二人の瞳も、真珠みたいに輝いていま
すよ。

 

 

2010年3月vol.65 「よろしく先輩58」