橋口明敏・純子ご夫妻

「生命の水」

橋口 明敏・純子ご夫妻 五島市役所職員

yoroshiku_62.fwギルガメシュ叙事詩などによりますと、ワインやビールなどの酒は紀元前4、5千年前からあったようです。飲み方によって毒にも薬にもなりますけど、
日本では漢書にある“酒は百薬の長”が有名ですね。
でも、意外に知られていないのが後半部の、“されど万病の元”です。もちろん、酒好きな人には前半だけでいいんでしょうけどね。

 

 

 

 

 

二人は、中学校の同級生だったそうですね。
「ええ、彼女は優しい感じの人でした」明敏さんは無表情に話します。
「私には、ワンマンみたいな印象が強かったかな」
純子さんは、対象的に終始笑顔。
では、その頃からずっと交際を続けてたんですね。
「そうでもないんですが・・・」
「たまに会うくらいでしたけど・・・」
違う高校を出て明敏さんは四年制の大学へ、純子さんは短大に進学。離れ離れではないですか。
「同窓会なんかで何度も再会はしましたけど」
「それで、二次会、三次会と進んで、結局は最後には私たちだけになるんです。いつも・・・」純子さんは口許を両手で覆って笑いました。
つまり、二人とも酒が強いんですね。
そこから結婚への経緯は。
「私は、四年間の大学在学中に相次いで両親を亡くしましてね、しかも卒業して福江に戻っても就職が決まらずに、一年間ほどフリーの時がありまして」
「私の方は短大ですから彼より二年早く福江に戻って、しかも両親の営む衣料品店で働いてましたので、何だか気の毒で、彼のお世話をするようになったんです」
「市役所に勤めが決まってからは、弁当を作ってくれたり、身の回りの事をしてくれたり・・・」
そして一年後に結婚。プロポーズの言葉は何ですか。
「いいえ、そんなのはありません。彼が市役所に入ったら結婚してくれると思ってましたし」純子さんは身を捩って笑います。
「価値観が同じでしたし、互いに解ってたんですよ」
ここでやっと明敏さんに笑顔。子供が生まれた頃からワンマンを卒業、優しくなったと純子さんが微笑みます。

 

 

yoroshiku_62_02.fw二人にとっては“酒は百薬の長”のままみたいで
すよ。きっと後半部は、“されど、恋愛病の元”
と続くんでしょうね。お互いを見詰め合う瞳は
、五島の海みたいに生き生きと澄んでますもの。
 
 

 
 
 

 

2010年7月vol.69 「よろしく先輩62