野元博幸・和美ご夫妻

「メロン日和」

野元 博幸・和美ご夫妻 壱岐市在住

yoroshiku_67.fw“物言わぬは腹膨るる業なり”とは、古文で馴染みの言葉ですね。我慢をすると文字通り“腹が立つ”ことになりますので、適度なガス抜きは必要です。堪忍袋の緒が切れて爆発してしまえば、元も子もありませんから。

 

 

 

 

 

和美さんは小浜出身だそうですが、博幸さんとはどのようにして知り合ったんですか。
「私が、或る企業に実家から通っている時でした」
「僕は農大を出て、小浜の農協に勤めてまして」
 でも、接点がありませんね。
「主人と共通の友達がいまして・・・」
「グループで付き合って行くうちに・・・」
 それが、二人だけの交際に発展したんですね。
「主人は優しい人でしたし」
「彼女は明るい、しっかり者で」
 そんな二人が壱岐でメロン農家を営んでいるのは。
「僕が跡取り息子ですから実家を継いだんです」
和美さんは農家の嫁になることに抵抗感は。
「いいえ。私の実家も農家ですから」
 仕事柄、いつも一緒なんでしょうね。
「ええ。目を開けて、閉じるまで一緒です」
和美さんはメロンの花のように笑います。
 喧嘩はしないんですか。
「些細な事なら毎日ですよ」と博幸さん。
「でも、仕事は両親を含め役割分担をしてますし、年に一回は親子別々ですが、旅行に行くように決めて、気持ちの切替えを心掛けているんです」和美さんは応えます。そして、「この仕事は楽ではありませんので、どこかで区切りをつけないとやって行けませんもの」
 明るく、でもしっかりとした口調で続けました。

 

 

yoroshiku_67_02.fwネット系のメロンは、成長過程で果肉が果皮よ
り大きくなろうとしてヒビ割れて来ます。それ
を塞ごうとして出来たコルク層がネットになる
のだそうです。その都度に旨く修復しているん
ですね。
 何だか最良の夫婦関係、そう、温和で優しい
博幸さんと、明るくてしっかり者の和美さんに
似ています。ハウスの中では、二人が両親と共
に丹精を込めたメロンが収穫期を迎えていまし
た。空は穏やかに晴れ渡り、心身共に清々しい
ひととき。思わず伸びをしてしまいました。

 

 

2010年12月vol.74 「よろしく先輩67」