吉田龍雄・稔子ご夫妻

「二人禅」

吉田龍雄・稔子ご夫妻 長崎市在住

yoroshiku_75.fwZAZEN is my best dance.
ずっと以前、テレビの英会話を見ていると、日本で体験して座禅に魅せられた白人女性が、こう表現していました。静と動の対照的な世界ですから、不思議な比喩ではありませんか。

 

 

 

 

 

知り合ったのはどこなんでしょうか。
「男ですからね、不純な動機でダンスを始めたんですが、そこに彼女が通って来るようになって」
「私は痩せたい一心で、友達と行ってたんです」
「ちょうど競技ダンスに魅せられた頃でした」
「主人は私より二年ほど早くからしてまして、とても旨く見えたものですから、教えてもらおうと」
お互いの印象はどうでしたか。
「どちらもグループでしたから、まあ何となく」
「私も上手になりたいってだけで・・・」
なるほど、そのあたりの事情は詳細には聞けませんね。
どんなデートだったんでしょう。
「とにかくダンスですよ。グループ交際ですね」
「練習が終わってから友人達と一緒に食事したり」
「ダンスがデートで」「その前後がデートかしら」
そこまで没頭する競技ダンスの魅力は何なのですか。
「私達はアマチュアですが、級がありましてね。やるからには勝ちたい、優勝したいですから」
「負けたり、休んだりすると級は下がるんです」
まるで大相撲みたいですね。
「昔は空調なんてありませんから、汗まみれで」
「勝ちたいですからね。そう言えば大相撲ですね」
二人は穏やかに笑います。

稔子さんは子育てや仕事でブランクがあったとか。
「そうですね。主人も仕事の関係で競技に出なくなった時期があります。それで私が定年したのを機会に、再チャレンジをしようと」
「やはり競技ダンスは最高ですよ。健康にもいいし」
「だけどダンスをすると喧嘩が絶えませんよ」
「そうだな。タイミングが合わなかったり、ふらついたりすると勝てませんからね。互いに譲らないんですよ」
「でも、そうやっていくうちに一体感が出るんです」

 

 

yoroshiku_75_02.fw二人の表情を見ていますと、そう、座禅をした
後のような穏やかさが伝わって来ます。もしも
ペアで踊るダンスを漢字にすると、二人で踊り
ながら悟りを開く座禅のような表記になるのか
もしれませんね。テレビで見た白人女性の言葉
が理解できそうですよ。

 

 

2006年3月vol.17 「よろしく先輩10」