渡瀬俊英・靖子ご夫妻

「恋のシャッターチャンス」

渡瀬俊英・靖子ご夫妻

yoroshiku_95.fw先年、テレビドラマを切っ掛けにブームとなった坂本竜馬。懐手の写真はあまりにも有名ですね。以前は撮影者は上野彦馬とされていましたが、最近では彼の弟子の井上俊三が撮ったものだと言われます。 
当時は感光するのに時間が掛かったようですから、撮る方も撮られる方も大変だったでしょうね。

 

 

 

 

 

俊英さんの御祖父さんは彦馬の一番弟子だそう。 
「1901年に開業したんです。父が跡を継ぎ、私も高校を出て父の許で働くようになりました」 
気のせいか、俊英さんの顔つきは歴史上の人物写真のように見えます。 
ところで、二人はどんな経緯で知り合ったんですか。 
「私は日銀長崎支店に勤めてましてね。そこに主人が出入りしてまして」靖子さんは微笑みます。 
「支店長の交代する時とか、集合写真を撮ることがありましてね。その時に出会ったんです」
お互いの印象はどうだったんでしょうか。 
「まあ、一目惚れですね。一週間でプロポーズをしましたよ」峻英さんは相好を崩します。 
靖子さんに戸惑いはありませんでしたか。 
「いいえ。私もこの人と結婚するのではと、予感がしましたから・・・」肖像写真のような笑顔です。

仕事柄、休みが取れないのではありませんか。 
「そうですね、家族には申し訳ないですが」 
将来、のんびりできるようになったら、何か夢はありますか。 
「沖縄に行きたいですね」 
「そう。明るい日差しの中で過ごしたいわね」 
二人は息も夢もぴったり一致しているよう。

 

 

yoroshiku_95_02.fw写真を取り巻く環境も、昨今は大きく変化して
います。アナログからデジタルに、勉強も怠れ
ませんね。 
「まあ、仕事ですからね。頑張らないと」 
俊英さんは凛々しく語ります。
それにしても、出会いからプロポーズまでのス
ピードは凄いですよね。御祖父さんの渡瀬守太
郎から受け継ぐ進取の気性は、写真の世界に留
まらず、恋の道にも行かされていたんですね。
ピントもシャッターチャンスも、いやはやお見事です。

 

 

2013年4月vol.102 「よろしく先輩95」