山田満・智春ご夫妻

「春の来た道」

山田満・智春ご夫妻 ねぎ坊主

yoroshiku_97.fw 男女は物理的な距離が近いほど、心理的な距離は狭まる。ボッサードの法則などといった難しい事は知らなくても、誰しも納得のいくことですよね。
殊に、遠距離恋愛の経験者なら“もっと近くに住んでいられたら・・・”と、別れ際に涙したことが少なからずあることでしょう。

 

 

 

 

 

満さんと智春さんは友人の紹介で知り合ったそうですね。
「その頃に働いていた店に、私の友人と一緒に来て」
満さんは大きな目を見開いて話します。
印象はどうでしたか。
「そう、彼女は佐世保出身なんですが、方言が可愛かったですよ。素朴だし」
「彼は、明るく楽しく優しい人でした」
いつでも会えて、ずっと幸せだったんですね。
「いいえ。知り合って半年後に僕が名古屋に働きに行ったものですから・・・」
「二年間は遠距離だったんです」
智春さんは笑顔で話しますが、辛かったでしょうね。
「三、四か月に一度は大阪で待ち合わせてましたよ」
「あとは、彼が毎日電話をくれましたから、繋がっていましたけどね。別れ際はやっぱり・・・」

これからの夢はありますか。
「店を増やしたいですね」と満さん。
「時間があれば旅行をしたいですね」と智春さん。
「そう。新婚旅行をしてないから東京か・・・。」
「スペインね」智春さんが間髪を入れず話します。
「でも、子供は四人欲しいから、難しいけどね」
「ずっと先の楽しみにしてますよ」と智春さん。
「ふたりともスポーツを見るのが好きですから、暫くはそれを楽しみますよ」二人は見詰め合って、ほのぼのと笑います。*以下一行の余白を*
ところで店名の由来は、満さんが大のネギ好きだからだそうです。メニューにもネギを使ったものが多いんです。
このネギ、私たちが食べている部分は葉なんですね。俳句の季語では冬。でも、先端にできるネギ坊主は花で、こちらは春の季語。
文字通り、長い長い冬の先に春が訪れる。まるで満さんと智春さんの、これまでの人生みたいですよ。
ボッサードの法則も、真の愛情には当てはまらないんですね。むしろ、心理的な距離を近づけると物理的な距離は狭まると、二人を見ていると思います。

 

 

yoroshiku_97_02.fw「ほろ酔い酒場 ねぎ坊主(ねぎぼんず)」
住所:長崎市船大工町5-39 睦美ビル2F
095-823-9336

 

 

2013年8月vol.104 「よろしく先輩97」