第1話 「宇宙人」

元々未だ独身の私がこの場所に出て来る事からが大顰蹙であり、またおこがましいも甚だしい。しかし、何故か依頼があったのでお断りする大きな理由も無くお受けしてしまった事をお許し願いたい。この歳にもなると多くのご夫婦にお会いしているので「結婚が素晴らしい!」と、大きな声では言えないところがあるのも正直な話だ。「結婚生活とは何でしょうか?」と問えば大体の方が「辛抱と妥協」とお答えになる。そりゃあそうだ。全く違った環境で育った者同士が生活するのだから摩擦が生まれない訳がない。しかし、元々分かり合えない男女の性別の違いを無視することは出来ない。だから私は考えた。相手を「宇宙人」と思えばいいのだと・・。そうすれば、「宇宙人だから分かり合えないのは仕方がない。」つまりそれは「分かってあげよう」「許してあげよう」と言う究極の「慈愛」と言うものではないか。そう、愛は地球も救うが、まずは家庭を救うのだ。