第25話 「人生、勇気と覚悟です」

過日、男性がひとりでおいでになりました。お話をするうちに数年前に奥さまを亡くされ、淋しい日々などなど話がはずんでおりました。そこへ私も、いつも好もしく感じている女性が、これまたおひとりで来店され、この方もお一人身ということはかねてより承っておりましたが、なぜかひらめくものがあってお二人をお引き合わせし、しばし飲食歓談。お二人の背中を押して、押しまくりました。男性の方は名刺を出し、お酒のピッチもあがります。が、女性の方は良い雰囲気の中で住所も電話番号もかたくなに拒み、奇妙な違和感として今も残っています。昨年、永くお世話をされたお母さまを亡くされ、やっと結婚というテーマを遅ればせながら自覚し、がんばるわとおっしゃっていた彼女の意外な消極的な姿勢におんなごころの不思議をあらためて感じたひと時でした。このひと時の出会いに勇気を持って挑戦してこそ未来が拓け、よしんば実らぬおつきあいだったとしても貴重な糧となってくれると思うのですが。