第20話 「冬の桜」

長崎港外の、その小さな島は冬は温泉、夏は海水浴場として、諸施設が整い、県内だけでなく、県外からもそれなりに集客力を高めています。殊に春の桜は島いたるところに見事です。地域の特色を発掘し、生かしていくということは人間にも通じることで、良いところ、優れていると自信を持てる自分の長所を見つめ自信をつけていくこともとても大事な生き方のひとつではないでしょうか。この日もこの島の桜の木々は冬の寒風に耐えて静かに春を育んでいました。そんな冬の桜の素っ気ないたたずまいながら静かな気品が私は好きです。その桜の木が私に語りかけてくれるものは、花が咲くという結果だけではなく、いかに咲かせるかという過程の大切さを教えてくれているように感じるからです。ありふれた日常の中にも静かに見つめてみると、一瞬のひらめきや小さな輝きを見つけることができるのではないでしょうか。こうした習慣が感性を高め、人生を豊かにする秘訣ではないでしょうか。だから年を取るなどとは決して考えないことです。年は重ねるものです。自分の生きてきた人生を活かせるエネルギーをこれまで蓄えてきたと誇りに思い、生き方がそのまま伝わる人を目指しましょうよ。