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様々な分野で活躍する人たちが考える、男女の距離感

第3話 鄧林おばあさんに

1981年「日中友好の船」訪日団が長崎に寄港。中国・鄧小平副首相(当時)の娘さんが乗船と、消息筋から入手。特ダネが来る。当日、訪問先のグラバー園で待機。鄧はダンと発音。300人の団員に「ダンさんは?」「不識(しらない)」の返事ばかり。と―。1人の中年女性が手を上げた。発見。シャツにスラックス、ローヒール式サンダル。日本製のカメラを手に。父親似で黒ブチ眼鏡の奥に優しい目。鄧林さん(37)。画家。

「長崎の山、海、港が箱庭的美。画材によく私の気持ちに合います」。夫(39)は技術者。一人息子さんに「おみやげは算数計算のできるオモチャ、坊やも近く学校ですから」。

文化大革命で鄧小平さん一家は強制労働など熾烈な迫害にめげず復活。中国近代化の基礎を築く。林さんは、過去の苦労、影を微塵も見せず内にひめた強さを、実感。それが花鳥山水画の“静の世界”かも。今は孫に囲まれ、いいおばあさんでしょうね。きっと。

  • 投稿者:堀田
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様々な分野で活躍する人たちが考える、男女の距離感

第2話 美しい人

又吉直樹さんの芥川賞受賞作「火花」を読みながら結婚について考えさせられました。

芸人の先輩・後輩が芸の葛藤・哀感など見事に描かれた作品。気に入ったのは主役の二人より脇役で登場する真樹さん。夜の仕事だが笑顔のたえない優しい女性。「家に住まわせて貰っているだけ」と言う先輩に献身的に尽くす。後輩はいずれ、結婚と思っていたら「真樹な、男が出来てん」で別離。

十年後、後輩は一度だけ真樹さんと少年が、手をつなぎ歩いているのを目撃。「当時の面影を残し本当に美しかった」。母と子のつつましい幸せが美しい絵。どこかで見る風景。ほのぼのと切ない感動です。

ふうっと浮かんだのが白蓮事件。柳原白蓮(宮崎燁子)さん。歌人で大正三美人の一人。華族の出自。筑豊の炭鉱王と結婚するも豪華な生活を捨て、年下の労働運動家との恋に生きる。美しい人は、人を素朴に好きになる心。これが結婚家族の絆になるんですね。

  • 投稿者:堀田
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様々な分野で活躍する人たちが考える、男女の距離感

第1話 約束の新婚旅行

遠い記憶で薄れがちだが、厳寒で雪だったので二月か。25歳、妻が一つ下。形ばかりの身内での、顔合わせで結婚式。40年前です。

貯金ゼロ。飲み屋の借金はでっかい。結婚費用を新生活にあて、禁酒で出直すと、披露宴もやめ「せめて新婚旅行ぐらい」と家人側の要望も「そのうち豪華な旅行です」と大ボラでかわしました。

新聞記者の仕事は格好はいいが、心身ともにきつい3K。他社との競争でストレス過剰。これを癒すのがお酒。新生活のお金も散々。よく家人も耐えた。「だって帰る実家がない」についにホロリ。でも出社―飲み屋は定番。

平成17年、天皇、皇后両陛下主催の秋の園遊会に招かれた。仰天!なぜ?神武天皇以来の神話、伝説が大好きで日本書紀・古事記が愛読書だからか、まさか。皇室ファンの家人は欣喜雀躍。「あの約束は守ってくれたんですネ。」そうか、新婚旅行と受け取ったのか。(当方忘却)とにかく歴代天皇に大感謝でした。

  • 投稿者:堀田
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