よろしく先輩

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内田 裕基・理紗ご夫妻

「愛の誠実」

内田 裕基・理紗ご夫妻

 

DSC_0420「アジサイ」(裕基さん)と「マーガレット」(理紗さん)。二人が好きな花だ。
アジサイの花の色は土の酸性・アルカリ性の度合いによって変わるという。まだ、結婚一年目。これから、夫婦・家庭という土壌の上にどんな花を咲かせるのか。どんな物語を紡ぎだすのか。微笑みながら寄り添う二人を見てふっと浮かんだのは、マーガレットの花言葉「愛の誠実」。

 

■出逢いは学び舎のゼミ
裕基さんは佐世保市出身、理紗さんは鹿児島市出身。同市内の大学で同期だった。共に学んだゼミで「一目置かれる存在だった」理紗さんに、裕基さんが「ドライブに行かない?」と声を掛けた。誘われた時の気持ちを尋ねると、理紗さんは「断れなかったし…」とはにかみながら笑う。すかさず、裕基さんが「断る理由、なかったもんね」と冗談交じりに返す。
大学卒業後、裕基さんは佐賀市に本店がある銀行へ就職。理紗さんは鹿児島県内の郵便局で働いた。デートは、土日に鳥栖で待ち合わせて佐賀、長崎、福岡などへ行った。

 

■遠距離と病を乗り越え
順風満帆だったわけではない。裕基さんが一昨年春に倒れて半年間入院した。「鹿児島のお父さんと酒を飲み、打ち解けた間柄になった矢先だった」(裕基さん)。理紗さんは何度も鹿児島から通って、裕基さんを精神的に支えた。退院後、裕基さんは長崎支店へ転勤、二人は七年越しの交際をめでたく実らせる。長崎―鹿児島の距離、そして裕基さんの病を乗り越えて。
インタビューの合間に二人が交わす目と目、笑顔を見ていると、互いを信頼しながら大切に一歩ずつ歩んできたのだなと感じる。そして、そこに変わらず流れていたのは、やはり花言葉と同じく「愛の誠実」だったのではないだろうか。

 

■笑顔が絶えない家庭を
出身地の大学へ進み、父親と同じ銀行マンの道を歩む裕基さん。卒業後家族の側へ就職していった理紗さん。共に、専攻の経済・経営を生かし、地域に貢献したいとの思いがうかがえる。故郷と家族をかけがえのないものだと思う心が共通しているようだ。

二人が評する自らの性格は、「良くも悪くも正直」(裕基さimg282ん)、「気持ちの切り替えが速い」(理紗さん)。気心が知れた「同級生カップル」に気負いはない。「ありのままでいい。けんかするころがあっても。とにかく一緒に、明るく笑顔が絶えない家庭を築いていきたい」
インタビューを終え、肩寄せ合って眼鏡橋を渡っていく二人の背中から、裕基さんが好きだというDREAM COME TRUEのメロディーが流れてきた、と思った。

「LOVE LOVE 愛を叫ぼう 愛を叫ぼう」

 

2015年8月 Vol.127「よろしく先輩120」

  • 投稿者:堀田
  • 更新

岩 安範・素子ご夫妻

「育んで一つに」

岩 安範・素子ご夫妻

DSC_0201 ■思ったことをポンポン 

飾ったところがない。「お互い、思ったことをポンポン言います」と素子さん。安範さんも、傍らでにこやかにうなずく。
仕事場は、素子さんの父親が創業した老舗鶏卵会社の長崎支店。「太陽卵」のブランドで消費者の信頼は厚い。30数種類の自然素材を独自のやり方で配合し、ビタミンE、ミネラルなどが豊富だ。自然素材と独自のやり方が「太陽卵」を生み出したとすると、安範さんと素子さんを育んできたものは何だろうか。そしてまた、二人が育んできたものは。

 

■父親の反対を乗り越え
二人とも島原市の出身。安範さんは中学の夏休み、左官をしていた父親を朝から晩まで手伝った。「セメント1俵は50キロ。ブロックも2、3個は持って運ぶ。自然に体力がついた」。
これまで、肉屋、野菜屋、魚屋…。陰ひなたなく、黙々と働いた。「今できることをしっかりしていけば、どこかで必ず役に立つ」と信じて。
素子さんは家族の愛情に囲まれて育った。父親がよくこう言っていた。「素子に優しくしてくれる男性はいくらでもいる。しかし、周りにまで優しくしてくれる人を選びなさい」。見かけだけでなく、その人間性をこそ見極めてほしい、ということか。
出会いはガソリンスタンドだった。安範さんが野菜の行商中に寄った際、高校3年生の素子さんに「何となく声を掛けた」。結婚したのは安範さん29歳、素子さん26歳の時。長い間素子さんの父親は反対していたが、ある日を境に態度が変わった。「父が仕事上のピンチに陥った時、この人が助けてくれたんです」
安範さんは家の近くで女性が助けを求めているのを聞いて、サッと現場へ駆けつけたこともある。

 

■お前しかおらんやろう
「主人は普段私に厳しいんですよ。何で?と尋ねたら、お前しかおらんやろうって。私もあ~、そうだなと。それからあまり反抗しなくなりました」
小さいころから苦労を重ね、「自分のためになる」とひたすら信じて歩んできた安範さんを「静」、降り注ぐ愛情の元で明るく素直に育ち周りを引き付ける素子さんを「動」と評せるかもしれない。互いのリズムを尊重し合い、知らず知らず心地よいハーモニーをつくり上げているように感じる。仕事の糧「太陽卵」になぞらえれば、「自然素材」が素子さん、「独自のやり方」が安範さん、か。二つが一つになって、おいしい卵=夫婦を生み出している。

二人は「体が動く間は仕事」と口をそろえる。仕事以外でimg274関心があるのはバイク。安範さんは1200ccの愛車で友達とツーリングへ。素子さんは「今は通販の担当で忙しく、一緒に行けない」。「年を取ったら私はサイドカーぐらいがいいかな」と明るく笑う。
いつの日か、阿蘇・久住あたりの草原を、さわやかな風を受けながらサイドカー付きのバイクが走る。そんな光景が目に浮かぶ。もちろん、「太陽」の光をさんさんと浴びて。

 

 

2015年7月 Vol.126「よろしく先輩119」

  • 投稿者:堀田
  • 更新

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