よろしく先輩

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安藤 健志・亜紀ご夫妻

「焼き物で結ばれ、焼き物と生きる」
安藤 健志・亜紀ご夫妻 陶芸家(西海市西彼町)

安藤健志・亜紀ご夫妻

■高校出て窯業大学校へ

佐賀県の有田窯業大学校の同期生。有田町の別々の窯元で働いた後、2001年、西彼町に好みの古い空き家を見つけ、移り住んだ。現在、小学生の男の子と女の子を含め、家族4人暮らし。「夫婦でケンカはしょっちゅうするけど、互いになくてはならない存在」と口を揃える。

 二人ともモノづくりに興味があり、健志さんは神奈川県、亜紀さんは大阪府の高校を出てすぐ、窯業大学校へ入校した。陶芸の道を志したのは、「高校時代から美術が好き。試しに焼き物をやってみようと思った」(健志さん)、「美術大学を志望しながら行き詰ってしまったけど、一度粘土を触ったらすごく褒められた」(亜紀さん)から。

 西彼町との縁は、長崎オランダ村の近くにあった手作りハムの店から。食べ歩きが趣味の二人がガイドブックを見て同店を訪れた際、店の一角に手作りの作品を展示するコーナーがあり、「焼いた物を一度持ってきたら」と声をかけられた。

■いろんな価値観が共通

結婚したのは、大学校を出て有田で働いているころ。ともに24歳だった。互いにどんなところに惹かれたのか? 「彼女は関西人らしく、単純に面白かった。いい作品を作り、取り組む姿勢が尊敬できた」(健志さん)、「彼は何でも私よりうまい。それに、二人でいると居心地がよかった。趣味も合うし、政治的な話題や環境、子育てのことなど、いろんな価値観が共通していた」(亜紀さん)。焼き物を通じて出会い、焼き物とともに二人で生きる道を選んだ。

 今、二人が拠点にする工房兼自宅は、里山に囲まれた静かな場所。ここで、主に健志さんが器の形作りを、亜紀さんが絵付けを担当して作陶に励んでいる。作品は有田陶器市をはじめとしたイベントに出品するほか、長与町の県立大学シーボルト校の近くの店「陶千房」にも置かせてもらっている。

 作品にはよく猫や兎などの動物をあしらっている。「猫が好きで、今5匹飼っているんですよ」と亜紀さん。動物への愛情がそのまま、ほのぼのとした作風に表れているようだ。

リピーターとインターネットでやり取りして、要望を作品に生かすのも大事な仕事。亜紀さんは「お客様にいい感じで変えてきていただいた。描けるものも増えてきた」、健志さんも「器の種類、大小など幅が広がっている」と語る。

 「やはり、お客様が喜んでくださるのが一番。たくさんの窯元が出店する有田陶器市の中でも『ここの品物がいい』と選んでくださる。うれしいですね」と健志さん。亜紀さんも「先日のイベントで、『初めて焼き物を買います』と自分の人形を選んでくれた女性客がいらっしゃいました」と微笑む。安藤健志・亜紀ご夫妻

 工房名の「あんあん堂」は、二人の「安藤」が共同で追い求める意味。その名の通り、二人三脚のひたむきな歩みはずっと続く。

2018年2月 Vol.156「よろしく先輩149」

 

  • 投稿者:堀田
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