よろしく先輩

column

園田 鉄美・サヨ子ご夫妻

♫ドアの向こうから ホラ いつものように  聞こえてくるよ

ララ みんなの歌が  うたえばいつか そう 想い出す

子どもの頃の 山や海  交わす言葉に

今心も弾み  ドレミのうたごえ 空に広がれ♫

 

 生活の中から紡ぎ出す

 毎月第2日曜日の午後、長崎駅前のビルの一室に男女の元気な歌声が響く。コーラスサークル「ドレミの会」の例会。曲作りも含め、指導しているのが元県職員の園田鉄美さん。世話役として支えているのが妻のサヨ子(ペンネーム・くわはらようこ)さんだ。

 「熟年」に結ばれた再婚同士。15年前、サヨ子さんが所属していた合唱団で鉄美さんが「話す言葉に不思議な魅力がある」サヨ子さんに心を留めた。鉄美さんに勧められ、サヨ子さんは作詞を始める。これまでに30曲以上。その一つ「ろうそくのこもりうた」にも、想像力豊かな世界が。

♫ゆらゆらゆれる おへやがゆれる  ゆらゆらゆれる

わたしもゆれる  ろうそくのあかり 波のよう

お舟にのって ちいさいあくび  すやすや眠れ♫

 あるいは、「忘れな草」 の一節に、

「思い出の 片隅に咲く 水色の 小さな花よ 春に生ま

れ 夏に消える 移りゆく 季節の中で 初恋の露をたた

えた 忘れな草」とある。

 「私の詞は子育てや趣味の庭仕事など、何気ない日常生活の中から生まれる」とサヨ子さん。鉄美さんが補作詞をした「山深く水清く」には、古里の自然や街並みよいつまでも変わらず残ってとの願いを込めている。

 

 命と平和の大切さ訴え

 「感性が合ったんです」。結婚の動機を鉄美さんはそう語る。音楽をはじめ、映画、社会の出来事、平和への思い…。人生の秋に得た最良の伴侶。鉄美さんは60歳の定年退職後2年間嘱託として働いたが、「自由に好きなことをやろう」と、サヨ子さんと二人三脚で歌作りやコーラス指導に励む。

 現役時代を含め、これまで300曲以上作曲。「多良岳讃歌」、遣唐使ふるさと館(五島市三井楽町)イメージソング「海のシルクロード」、造船労働者の仕事に材を取った「立神の船台」、諫早湾の再生を願う合唱組曲「干潟の海の詩」など幅広い。そんな中、命の尊さ、平和の大切さを訴える曲が「一筋の大河」として流れる。「♫戦争のおろかさ 胸にきざんで」で始まる「今この時代に」、沖縄の美しい自然と平和への思いをつづった「麗しの沖縄」、ヒバクシャ国際署名を広げる「一人から一人へ」など。被爆者・渡辺千恵子さんの半生を合唱と語りで構成した組曲「平和の旅へ」は、核兵器廃絶地球市民集会のフィナーレなどで深い感動を呼んでいる。

 こぼれ種でどんどん広がる強い植物、忘れな草。二人が情熱を傾ける歌もまた、長崎の地に、そして世界の空へ、力強く広がっていく。

 

 ドレミの会:第2日曜日13時半~15時半

       入会金1000円、月会費500円 

 いきいきハーモニー:第3、4土曜日18時半~20時半

       入会金1000円、月会費1500円

いずれも長崎駅前の県交通会館3階(えきまえいきいきひろば)

連絡先=080・5259・2120(園田さん)

 

2019年2月 Vol.167「よろしく先輩160」

  • 投稿者:sympathy
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ヒーリー・マシュウ、山川純子ご夫妻

 二人は14年前、オーストラリアのシドニーで、共通の友人から紹介され知り合った。シドニーで、イギリス出身のヒーリーさんは庭園の設計・維持・管理の仕事をし、時津町出身の純子さんはエステ店を経営していた。出会いから2年後に結婚し、今年3月に長崎市へ転居。4月初め、平和町の浦上天主堂前バス停のすぐ近くにカフェを開いた。

 相手を思いやる優しさ

 真面目で几帳面なタイプのヒーリーさんに対し、純子さんは率直で行動的な楽天家。ただ、相手を思いやる優しさは共通している。初対面の印象は「キュートで、ベリーナイスガール」(ヒーリーさん)、「プランをはじめ、何事も念入り」(純子さん)。友人の結婚式に出るためケアンズへ一緒に行った際、将来を誓い合った。「結婚しようって、私から言いました」。純子さんがあっけらかんに打ち明ける。結婚へ至ったのは、二人とも自然との触れ合いや旅行が好きで、互いを飾ることなく、一緒に楽しんでいける、というところが大きかったようだ。

 純子さんは中学時代、ロサンゼルスに短期ホームステイし、20歳代には2年近く、カナダで働きながら暮らしたことがある。「外国への関心が高かったのは、中学の英語の先生の影響かもしれない」と純子さん。「国際結婚」に対して家族の反対はなかったという。

 カフェの場所を平和町に決めた理由は、「街中にはこだわらなかったし、平和町の名前に惹かれた」と純子さん。「2020年五輪には世界から多くの人が集まる」とも。店の周辺には浦上天主堂のほか、平和公園、原爆資料館などがあって、普段から観光客の姿は多い。

 店はカウンターを含めて全12席と広くはないが、白を基調にしたおしゃれなインテリアや2面ガラス張りで、リラックスできる開放的な空間だ。コーヒー文化が行き渡るオーストラリアから来ただけあって、ラテやカプチーノなどのエスプレッソの深い味わいが格別。手作りの各種スイーツ、サンドイッチのほか、日替わりのランチセットも人気。野菜は自家菜園で朝採りしたものを使っている。お客はリピーターが多く、オーナー夫妻が醸し出すおおらかな空気、ゆったり感を楽しみに来る人も少なくないという。シドニーから連れてきた「看板犬」トイプードルのリオ君(4歳)も癒しをくれる。

 小さい頃からサッカーに親しんできたヒーリーさんは今、2週間に1回ぐらい、市内のインドアフットサルのチームでプレーを楽しむ。長崎暮らしの感想を尋ねると、「山や海があって自然豊か。人々もとても素晴らしい」と笑顔。純子さんも「長崎は程よく田舎。自然がいっぱい」と語った。

 天主堂の鐘が鳴り響き、外国からの観光客もそぞろ歩く平和町一帯。二人はこの町で、「地域の人たちや訪れる人々がハッピーでいられる、居心地の良い空間をつくりたい」と口をそろえる。店の横の「平和町商店街」のアーチに描かれた羽ばたく鳩たちが、二人の前途を祝っているように見えた。

juma cafe(ジュマ・カフェ)

長崎市平和町10-6

TEL:095-865-7211

9時~18時、火、水曜日定休

 

2019年1月 Vol.166「よろしく先輩159」

  • 投稿者:sympathy
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