手鍋さげても、という言葉はまだ生きているのでしょうか。あなた無しでは生きていけないくらい好きです。手鍋ひとつ下げてでも押しかけていきたいというおんなごころなのか、何にも要らない、手鍋ひとつでお嫁においでというおとこごころなのか。そんな熱情あふれる男女の出会いがあったのですよ。男から、女から、家族からここまで望まれれば気持も身体もゆるんでくるのが人情。もひとつ、かつて
の母のひと押しを。おまえね、ひとり口は食べれなくても、ふたり口は食べていけるんだよ、と。さて、みなさん。まだまだ安月給でひとりで食っていくのがやっとなのに結婚なんてとてもとてもなどと浮かれた暮らしをしていませんか。小金を貯めて、格好良く結婚式、披露宴としゃれて、こじゃれた住まいで小さな幸せをなどと甘い夢を引きずらないで、だんだん厳しくなっていく現実に向きあいましょう。
家計費なんてひとりもふたりもたいしてかわりやしないし、家賃だって一軒分でOK。何となく豊かな気分にさせてくれる今より、貧しい時代の方が雑念が少なくて、ほんとうのおとことおんなの幸せを見つめてあっていたのかもしれませんね。 |

恋とか愛というものは、気持だとか、言葉のはしばし、それにテンションの高まりだとかを確かめあいながら二人で育てていくものではないでしょうか。こういったプラトニックな部分をもっと見つめ合っていったら、二人のこころを深く静かに育てていけるのではないでしょうか。一度といわず、二度、三度とこういう恋愛を重ねていければ、男も女ももっともっと色っぽくなれるはずです。このプロセスを
めんどうがって、見た目だけでの好き嫌いを重ねていくだけでは、無意味な日々を重ねていくだけの子供の恋だと、私は思うのですよ。何回恋愛しても、お見合いしても物足りなさを感じるのは、きっとこころの潤いが足りないのではないか、と、自問してみてはいかがでしょう。
現実と理想をほど良く調和させてくれるのは、過去を振り返らず、明日を期待し過ぎないこころの潤いです。言い換えれば、何とかなりそうなら現実に心を開いて、幸せになりましょう。 |

過日、とは申しましても九月の始め、長崎港外の温泉のある島へ参りました。船中で若い方々とお話しする機会を強引に持ちました。熊本県玉名の学生さん達でした。なんの不安も惑いもなく、将来への希望、信念らしきものを、トツトツと語る一人の女子学生にしても好感を。若いということは可能性に感性を重ね、年を重ねた私などにとりましては、とってもうらやましく、まぶしいものでした。明日ありと思うこころのあだ桜・・・などというありがたい句も、まったく関わりなく、未来を、明日を信じて生きていく素晴らしさに、付録の人生の私もとても勇気づけられました。
自分の可能性を信じ、仲間を信頼し、いや~、実にひさしぶりの素晴らしいひと時でした。
二人だちという言葉があります。ひとりよりふたり、支えあって生きていきましょうという理解で良いのでしょう。ひとりよりふたり、何とかなるものです。そろそろご決断を! |

| 恋というのはすぐ冷めちゃうから、暖めたり、揺さぶったりしなくちゃいけないのよ、とエディット・ピアフはいっています。つまり、恋だ愛だというものはそれぞれを思いやる日々の積み重ねがなければ、つかの間の夢のまた夢でしかないということだろうと理解しましょう。
一目惚れというインスピレーションに掛けてみるのも人生。どこといって欠点はないが、いまいち踏み切れないと思いつつのおつきあいなら揺さぶって、揺さぶって、揺さぶられてみる作戦もおすすめ。男と女の間には理解とか寛容とかといったきれい事では片づかないこころの琴線(こころの奥の感情)の結びつきがキーポイント。これさえあれば多少の誤解や不満があっても許していけるものなのです。今までの人生の中で両親や兄弟や友人関係を深く静かに考えてみればきっとご理解いただけると思います。「心の琴線」良い言葉ですね。味わい深いですね。どうぞ大事にしていってください。こころですよ、こころ。 |

| 見知らぬ女性と二人きりのバス停。バスを待つ間に、暗い空から耐えに耐えていた雨がポツリポツリ。やがて大粒。よろしかったらどうぞとパラソルが開く。おし気もなく高価そうなパラソルを差し掛けてくれる。俺も男、タクシーに手を挙げる。いえいえ近くですからと女性。雨足が舗道にはねる。どうぞどうぞと背を押す。「あいにくでしたね、どちらまで?」運転手に行き先を告げ、とても好もしいタイプの女性でしたので偶然のなりゆきに甘えて、仕事のこと、趣味のことなど我ながらかなり積極的にアプローチ。やがて彼女の指定した地点へ。「ありがとうございました。また会えると嬉しいですね、さようなら」
やがて翌年の夏になり、同期の友人が結婚するということで仲間うちで彼と婚約者を招いて前祝いをという段取りを私が取りしきりました。会場にいってビックリ。婚約者はなんとあのパラソルの女性ではありませんか。宴の途中、彼が近づいてきて、タクシーの中でしゃべりまくった男はキミだったのか。そして一言、並の男はしゃべりすぎてボロを出す。オレみたいなできる男は目と雰囲気でだまってこころに火をつける、だとさ。 |
 |
|